- はじめに
- 舌挙上とは?その役割と重要性
- 舌挙上の基本
- 舌挙上がもたらす効果
- 赤ちゃんの発達と舌挙上
- 赤ちゃんは自然に舌挙上をしている
- お口の刺激が発達のカギ
- 私の実体験:親子で取り組んだ舌挙上トレーニング
- きっかけは発音の悩み
- はじめての舌トレーニング
- 赤ちゃん期からできる簡単エクササイズ
- スキンシップしながらエクササイズ
- 指やおもちゃを使ったお口刺激
- 「あいうべ体操」
- スプーンや割り箸を使った抵抗トレーニング
- エクササイズの注意点とポイント
- 舌挙上トレーニングの効果を感じた瞬間
- まとめ
- よくある質問
- Q. 赤ちゃんが指しゃぶりやおもちゃをなめるのはやめさせた方がいいですか?
- Q. 舌挙上トレーニングは何歳から始めるのがベストですか?
- おわりに
はじめに
「舌挙上(ぜつきょじょう)」という言葉をご存じでしょうか?
歯科衛生士ママには今注目のワードです。
赤ちゃんの発達や健康にとって舌の動きがいかに大切か多くのママさんに知っていただきたいです。
我が家の長男の10か月健診のとき、長男がお口ぽかんとしていたら歯科健診の先生に「成長の大事なポイントは舌の動きだよ。口は閉じて、舌が上に挙がっていることが健康な成長なポイントだよ」と言われました。最初はどういうことかわからなかったら、先生が詳しく教えてくれました。「口が閉じていると、鼻呼吸ができて、歯並びを整えたり、身体の健康にいいことばかりなんだよ」と言われてから、舌の動きについて興味を持ちました。
本記事では、舌挙上の意味や役割、私の体験談を交えながら、赤ちゃん期からできる簡単なエクササイズまで詳しくご紹介します。
親子で楽しく取り組める内容ですので、ぜひ最後までお読みください。
舌挙上とは?その役割と重要性
舌挙上の基本
舌挙上とは、「舌を上に持ち上げる動き」や「舌を上顎(口の天井)に押し付ける動き」のことを指します。
この動きは、食べ物を飲み込む(嚥下)ときや、発音、口腔の健康維持など、私たちが生きていくうえで欠かせない役割を担っています。
舌挙上がもたらす効果
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食べ物や飲み物を安全に飲み込むサポート
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口腔内の圧力を高め、誤嚥(ごえん)を防ぐ
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正しい鼻呼吸の習慣化
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歯並びや顔つきの発達にも影響
我が家の末っ子の娘は、発音が舌っ足らずの言葉を話す時期がありました。その時、保健師さんに「舌の発達や成長がゆっくりなのでこれから舌のトレーニングしましょう」と言われました。舌の動きが成長することで発音もクリアになってくるのかあと驚きました。
赤ちゃんの発達と舌挙上
赤ちゃんは自然に舌挙上をしている
赤ちゃんは生まれたときから、母乳やミルクを飲む際に舌を上顎に押し付ける「吸啜(きゅうてつ)」という動きを行っています。
この動きが舌挙上の基礎となり、嚥下や発語の発達につながっていきます。
お口の刺激が発達のカギ
赤ちゃんは指や手の甲、タオルやおもちゃなど、さまざまなものをなめたり口に入れたりします。
この「お口刺激」は、脳への刺激となり、五感の発達や免疫力の向上にも役立つ大切な行動です。
私も最初は「なんでも口に入れて大丈夫かな?」と心配しましたが、適度な清潔を保ちつつ自由にさせてあげることで、子ども自身が自分の体や世界を学んでいるのだと実感しまています。
私の実体験:親子で取り組んだ舌挙上トレーニング
きっかけは発音の悩み
我が家の末っ子の娘は、「タ行」や「ナ行」の発音が不明瞭で、食事中にむせることがありました。
保健師さんに相談したところ、「舌挙上の力が弱いかもしれません」とアドバイスを受け、家庭でできる舌トレーニングを始めることに。メニューを毎日コツコツ続けていました。
はじめての舌トレーニング
最初は「舌を上に持ち上げてみて」と声をかけても、うまくできません。
そこで、遊び感覚でできる「あいうべ体操」や、スプーンを使ったエクササイズを取り入れました。
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朝食前に我が家の3兄弟で「あー」「いー」「うー」「べー」と大きな口を開けて発声
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おやつの時間に、スプーンの背を舌の上に乗せて、「スプーンを持ち上げてみよう!」とゲーム感覚で挑戦
数週間続けると、舌の動きが少しずつスムーズになり、発音もクリアに。
食事中のむせも減り、本人も自信がついたようで、笑顔が増えました。
赤ちゃん期からできる簡単エクササイズ
スキンシップしながらエクササイズ
舌も筋肉です。刺激を与えることで発達のスイッチが入ります。
舌の真ん中、脇、付け根を少し押してあげます。毎日続けましょう。食事、離乳食、授乳前に行いましょう。
無理に力を入れず、赤ちゃんが楽しめる範囲で行いましょう。
指やおもちゃを使ったお口刺激
赤ちゃんが自分の指やおもちゃをなめる行為自体が、舌や口周りの筋肉を鍛える自然なトレーニングです。
衛生面に配慮しながら、自由にお口で遊ばせてあげてください。
「あいうべ体操」
幼児期以降は、「あいうべ体操」がおすすめです。
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「あー」と大きく口を開ける
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「いー」と口を横に広げる
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「うー」と口をすぼめる
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「べー」と舌をしっかり前に出す
これを朝・昼・晩に10回ずつ、親子で声を出しながら楽しく行うのがポイントです。
慣れてきたら回数を増やしていきましょう。
我が家では、体操のたびに「今日はどれくらい舌が伸びるかな?」と競争して盛り上がっています。
スプーンや割り箸を使った抵抗トレーニング
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割り箸やスプーンを下顎で軽く噛み、舌の上にスプーンの背を置いて、舌で持ち上げる
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5秒間キープを3回程度
子どもが嫌がる場合は無理せず、できる範囲で大丈夫です。
必ず大人が目を離さないようにしてくださいね。
エクササイズの注意点とポイント
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無理に力を入れすぎない
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清潔な道具を使う
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赤ちゃんの場合は日常の授乳や離乳食の時間が自然なトレーニングになる
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子どもが楽しんで続けられる工夫をする
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唾液が増えた場合は飲み込ませるか、ガーゼで拭き取る
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嘔吐反射や息こらえに注意し、無理なく行う
舌挙上トレーニングの効果を感じた瞬間
相談を受けたお子さんは、舌挙上トレーニングを始めてから数か月で、
・食事中のむせが気にならなかった
・発音がはっきりし、保育園の先生にも「声が大きくなったね!」と褒められる
・口呼吸が減り、風邪をひきにくくなった
・口が閉じることが多くなった
という変化がありました。
子どもの成長を間近で感じられるのは大きな喜びです。
また、エクササイズを通じて親子のコミュニケーションも深まり、毎日の習慣として楽しんでくれています。
まとめ
舌挙上は、赤ちゃんの自然な授乳動作から始まり、日常生活の中で簡単なエクササイズを取り入れることで、誰でも鍛えることができます。
舌の筋力アップは、嚥下や発語、歯並び、顔つきの発達にも良い影響を与えます。
私自身の体験からも、早い段階から意識して取り組むことで、子どもの健康や自信につながることを実感しています。
ぜひ、親子で楽しく舌挙上トレーニングを取り入れてみてください。
よくある質問
Q. 赤ちゃんが指しゃぶりやおもちゃをなめるのはやめさせた方がいいですか?
A. 適度な清潔を保てば、これらの行動は舌や口周りの発達にとても大切です。過度に制限せず、自由にお口で遊ばせてあげましょう。
Q. 舌挙上トレーニングは何歳から始めるのがベストですか?
A. 赤ちゃん期から自然に行われていますが、意識的なトレーニングは幼児期からでも十分効果があります。親子で楽しく始めてみてください。
おわりに
舌挙上は、赤ちゃんの発達や健康の土台となる大切な動きです。
親子で楽しくエクササイズを続けることで、子どもの成長をサポートし、家族のコミュニケーションも深まります。
ぜひ、今日から「舌挙上」を意識した生活を始めてみてください。
(本記事は筆者自身の体験と専門情報をもとに執筆しています。心配な症状がある場合は、医師や歯科医師にご相談ください。)
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