歯科衛生士・口育士が伝える!スプーンデビューはいつから?月齢別おすすめ練習法とリアル体験談

食べる力・離乳食・スプーンの使い方
  1. スプーンデビューの目安は?歯科衛生士・口育士の視点から
  2. スプーンデビューはいつから?月齢別の発達目安
  3. 離乳食初期(生後5~6ヶ月頃):スプーンに慣れる時期
  4. 相談例
  5. 離乳食中期~後期(生後7~11ヶ月頃):手づかみ食べの大切さ
  6. 相談例
  7. 離乳食完了期(1歳~1歳半頃):スプーン練習スタート
  8. スプーン練習の前に大切な「手づかみ食べ」
  9. なぜ手づかみ食べが重要なのか
  10. 相談例
  11. 月齢別・スプーン練習のおすすめステップ
  12. ステップ1:スプーンに触れる・遊ぶ(生後7~10ヶ月頃)
  13. 相談例
  14. ステップ2:大人が食べさせる→自分でも持たせる(生後10ヶ月~1歳頃)
  15. 相談例
  16. ステップ3:自分で食べてみる(1歳~1歳半頃)
  17. 相談例
  18. スプーン練習の成功ポイント
  19. 1. 焦らず、繰り返し練習する
  20. 2. 食べやすい食材・食器を選ぶ
  21. 3. 汚れてもいい環境を整える
  22. 4. できたらたくさん褒める
  23. スプーン選びのコツと失敗談
  24. スプーン選びのポイント
  25. 体験談
  26. 失敗談とその対策
  27. スプーン練習がうまくいかないときのQ&A
  28. Q. スプーンが苦手、なかなか上達しないときは?
  29. Q. いつまでにスプーンが使えるようになればいい?
  30. 歯科衛生士・口育士として伝えたい「食べる力」の育て方
  31. 口の発達とスプーン練習
  32. 相談例
  33. 保育園・幼稚園でのスプーン練習の現場から
  34. まとめ:スプーンデビューは「焦らず、楽しく」が合言葉

スプーンデビューの目安は?歯科衛生士・口育士の視点から

赤ちゃんが自分でスプーンを使い始める「スプーンデビュー」。私自身、歯科衛生士・口育士として多くの親子さんと関わるなかで、「いつから始めればいい?」「うまくいかない時はどうする?」というご相談をたくさん受けてきました。

スプーンデビューのタイミングは、赤ちゃんの発達や食への興味、手先の器用さに個人差が大きいものです。しかし、一般的な目安や練習のコツ、そして私自身や保護者の方々のリアルな体験をもとに、月齢別のおすすめ練習法を詳しく解説します。

スプーンデビューはいつから?月齢別の発達目安

離乳食初期(生後5~6ヶ月頃):スプーンに慣れる時期

  • この時期は、赤ちゃんが母乳やミルク以外の味や食感に出会う大切なステップ。

  • スプーンは「食べさせてもらう」ための道具として使い始めます。

  • まだ自分で持つことは難しいですが、スプーンを口に入れること自体に慣れさせることが大切です。

相談例

生後5ヶ月で離乳食をスタート。最初はスプーンを口に入れると舌で押し出してしまい、なかなかうまく食べてくれませんでした。焦らず、毎日少しずつスプーンに慣れるよう、遊び感覚で口元に近づけることから始めました。

離乳食中期~後期(生後7~11ヶ月頃):手づかみ食べの大切さ

  • 赤ちゃんが自分で食べ物をつかんで口に運ぶ「手づかみ食べ」が始まります。

  • この段階がスプーン練習の前提となり、手指の発達や食への意欲を育てます。

  • スプーンを持たせてみるのもOK。最初は遊ぶだけでも十分です。

相談例

9ヶ月頃からバナナやおにぎりを手づかみで食べるのが大好きに。最初はテーブルも服も大惨事でしたが、「食べるって楽しい!」という気持ちを大切に見守りました。手づかみの経験が、後のスプーン練習にとても役立ちました。

離乳食完了期(1歳~1歳半頃):スプーン練習スタート

  • 離乳食が完了し、奥歯も生え始めるこの時期がスプーンデビューの目安です。

  • 赤ちゃんがスプーンやフォークに興味を持ち始めたら、少しずつ自分で使わせてみましょう。

  • うまく使えるようになるのは1歳半~2歳頃が平均的ですが、個人差が大きいので焦らず進めましょう。
         相談例          

1歳2ヶ月の娘は、私が食事中に使っているスプーンに興味津々。お揃いの子ども用スプーンを用意したところ、自分から持ちたがるようになりました。最初はすくったものを全部こぼしていましたが、「上手にできたね!」と声をかけると嬉しそうに何度もチャレンジしてくれました。

スプーン練習の前に大切な「手づかみ食べ」

なぜ手づかみ食べが重要なのか

  • 食べ物の感触や温度、硬さを手で感じることで、口に運ぶ量や食べるペースを学びます。

  • 手指の発達を促し、スプーンやフォークへの移行がスムーズになります。

  • 保護者にとっては「汚れる」「行儀が悪い」と感じるかもしれませんが、発達の大切なステップです。

相談例

保育園で働いていた時、手づかみ食べを十分に経験した子は、スプーンへの移行がとてもスムーズでした。逆に、手づかみを制限されていた子は、スプーンの持ち方や使い方に苦戦することが多かったです。

月齢別・スプーン練習のおすすめステップ

ステップ1:スプーンに触れる・遊ぶ(生後7~10ヶ月頃)

  • スプーンをおもちゃのように持たせてみる。

  • 口に入れてみたり、食器を叩いたりして遊ぶのも発達の一環。

  • 保護者は必ずそばで見守りましょう。

相談例

娘はスプーンを持つと、最初は食器をカンカン叩いて遊んでばかり。でも「これはご飯を食べる道具だよ」と優しく声をかけ、私が食べる様子を見せることで、徐々に興味を持ってくれました。

ステップ2:大人が食べさせる→自分でも持たせる(生後10ヶ月~1歳頃)

  • 大人がスプーンで食べさせながら、時々赤ちゃんにも持たせてみる。

  • スプーンに食べ物を乗せて渡し、自分で口に運ぶ練習を始める。

  • 最初は手を添えてサポートしてあげると安心です。

相談例

息子は1歳前後からスプーンを持ちたがるように。私がすくったものを渡し、自分で口に運ぶ練習を繰り返しました。最初は手でつかんで食べてしまうことも多かったですが、根気よく続けることで徐々に上達しました。

ステップ3:自分で食べてみる(1歳~1歳半頃)

  • スプーンを自分で持って、食べ物をすくい、口に運ぶ練習を本格的にスタート。

  • すくいやすい食材(カレー、ヨーグルト、ゼリーなど)や深めの器を使うと成功体験を積みやすい。

  • こぼしたり、手づかみに戻ったりしても叱らず、できた時はたくさん褒めましょう。

相談例

1歳7ヶ月でスプーン練習を本格化。最初はカレーやヨーグルトなど、スプーンにくっつきやすい食材で練習しました。椅子の高さを調整したら、食器から口までの距離が近くなり、こぼす頻度が激減!環境を整えることの大切さを実感しました12

スプーン練習の成功ポイント

1. 焦らず、繰り返し練習する

  • 赤ちゃんのペースに合わせて、無理強いしないことが大切。

  • 遊びながら、楽しみながら進めましょう。

2. 食べやすい食材・食器を選ぶ

  • すくいやすい、とろみのある食材や、深めの器がおすすめ。

  • 食べ物の大きさや硬さも調整しましょう。

3. 汚れてもいい環境を整える

  • テーブルや床にビニールシートを敷いたり、大きめのエプロンを用意したり。

  • 汚れてもイライラせず、片付けも楽になる工夫を。

4. できたらたくさん褒める

  • ほんの少しでもスプーンで食べられたら、「すごいね!」「上手だね!」とたくさん褒めてあげましょう。

  • 失敗しても叱らず、成功体験を積み重ねることが大切です。

スプーン選びのコツと失敗談

スプーン選びのポイント

  • 赤ちゃんの口に合ったサイズ、持ちやすい太さ・長さのものを選ぶ。

  • シリコンやプラスチックなど、柔らかく安全な素材がおすすめ。

  • 持ち手に滑り止めやカーブがついたものは、初めての練習に最適。

体験談

1歳になった娘に家にあったスプーンを使わせたら、うまく食べられずイライラ…。ネットで評価の高い練習用スプーンに変えたところ、持ちやすくなったのか、みるみる上達しました。スプーンの形状や素材選びは本当に大切です。

失敗談とその対策

  • 合わないスプーンを使い続けて癖がついてしまったケースも。持ちやすいスプーンを早めに選ぶことが大切。

  • 子どもによってはスプーンの素材や色に好みがあります。いろいろ試してみましょう。

スプーン練習がうまくいかないときのQ&A

Q. スプーンが苦手、なかなか上達しないときは?

  • 無理に練習を続けると、食事自体が嫌いになってしまうことも。

  • 手づかみ食べを十分に経験させ、焦らず見守りましょう。

  • お友達や兄弟の動画を見て研究したり、椅子やテーブルの高さを調整したら急に上達したという声も。

Q. いつまでにスプーンが使えるようになればいい?

  • 1歳半~2歳頃に上手に使える子が多いですが、2歳を過ぎても個人差があります。

  • 発達には大きな幅があるので、焦らず赤ちゃんのペースを尊重しましょう。

歯科衛生士・口育士として伝えたい「食べる力」の育て方

口の発達とスプーン練習

  • 前歯でかじりとり、奥歯ですりつぶすという動きは、スプーン練習と密接に関わっています。

  • スプーンを使うことで、口の周りや舌の筋肉も発達。将来の咀嚼や発音にも良い影響があります。

相談例

歯科衛生士として、スプーンを使い始めた時期や練習方法によって、子どもたちの口腔発達に違いが出ることを実感しています。手づかみ→スプーン→フォーク→お箸と、段階を踏むことが大切です。

保育園・幼稚園でのスプーン練習の現場から

  • 保育園では、2歳児クラスでスプーン練習を積極的に行っています。読み聞かせや遊びを取り入れ、楽しみながら練習することで、子どもたちも意欲的に取り組んでいます。

  • 家庭でも「スプーンタイム」や「1食だけスプーンで食べてみよう」など、無理のない範囲でチャレンジするのがおすすめです。

まとめ:スプーンデビューは「焦らず、楽しく」が合言葉

スプーンデビューの時期や上達のスピードには個人差があります。大切なのは、「食べるって楽しい!」という気持ちを育てること。手づかみ食べを十分に経験し、赤ちゃんのペースに合わせてスプーン練習を進めていきましょう。

私自身や多くの保護者の体験から、環境を整え、たくさん褒めて、失敗も成功も一緒に楽しむことが、スプーン上達への近道だと感じています。

赤ちゃんの「できた!」の笑顔をたくさん引き出せるよう、ぜひ今日からスプーン練習を楽しんでみてください。

この記事は歯科衛生士・口育士の視点と、実際の子育て・保育現場での体験をもとに執筆しています。お子さま一人ひとりの発達や個性を大切に、無理なく楽しい食事時間をお過ごしください。

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