発語が遅い?口の動きから見直す家庭ケアのポイント

子どもの発語がゆっくりだと感じたとき、親として「何か問題があるのでは?」と不安になることも少なくありません。

私自身も、息子が同年代の子に比べて言葉が遅いと感じ、日々心配していました。しかし、発語には個人差があり、口や舌の筋肉の発達や日々の生活習慣が大きく関わっています。

この記事では、専門家の知見と私自身の体験談を交えながら、家庭でできる口の動きのケアや発語を促す工夫について詳しく紹介します。

発語の遅れと口の動きの関係

口や舌の筋肉の発達がカギ

発語が遅い場合、耳や鼻のトラブル、知的発達などさまざまな要因が考えられますが、口や舌の筋肉の発達も大きなポイントです。

柔らかいものばかり食べていたり、よく噛まずに飲み込む習慣があると、口腔筋が十分に育たず、発音や滑舌がはっきりしないことがあります。

私の息子も、離乳食を終えてからも柔らかいものを好んで食べていたため、噛む力や舌の動きが弱く、発音が不明瞭な時期が続きました。

発語に必要な力とは

発語には、耳で聴いて理解する力、知的発達や記憶力、そして口や舌の筋肉の発達、人とやりとりする力が必要です。

特に口の周りの筋肉がしっかりしていないと、言葉を発する力が弱くなります。子どもがよだれが多い、硬いものが食べられない、ストローが使えない、頬を膨らませられないといった様子があれば、口の筋肉の発達が未熟なサインかもしれません。

家庭でできる口の筋肉トレーニング

食事で鍛える口の力

食事は口や舌の筋肉を鍛える絶好の機会です。硬い食べ物や弾力のあるものをよく噛んで食べることで、自然と筋肉が鍛えられます。

私の家庭では、おせんべいや野菜スティック、フランスパンなどをおやつに取り入れ、噛む回数を増やす工夫をしました。最初は嫌がることもありましたが、「一緒にカリカリ噛もうね」と声をかけながら楽しく取り組むことで、徐々に慣れてきました。

ぶくぶくうがいの練習

ぶくぶくうがいは、唇や頬、あご、舌など口のまわりの筋肉を総合的に鍛える運動です。コップから水を口に入れて唇を閉じ、口の中に水をためて「ペーッ」と出す練習から始めます。慣れてきたら、口の中で水を左右に動かす練習や、ほっぺを膨らませて空気を左右に移動させる練習も効果的です。

私の息子も最初は水をこぼしてしまいましたが、お風呂場で一緒に練習することで、楽しみながら上手になりました。

ガラガラうがいで「カ行」発音の練習

ぶくぶくうがいができるようになったら、次はガラガラうがいに挑戦しましょう。ガラガラうがいは、舌の奥を上あごに持ち上げる動きが必要で、「カキクケコ」の発音に役立ちます。

最初は上を向くのが怖い子もいるので、まずは上を向く練習から始め、少しずつ水を口に含んで練習します。私も子どもと一緒に「ガラガラうがい選手権」をして遊びながら練習しました。

遊びで口の筋肉を育てる

にらめっこや顔ジャンケン、いないいないばあ、大声で笑う遊びなどは、口の周りの筋肉をたくさん使います。

私の家庭では、毎晩「おもしろ顔大会」を開催し、変顔や頬を膨らませる遊びを取り入れています。子どもも大人も一緒に楽しめるので、自然と口の動きが豊かになりました。

吹くおもちゃや声を使うおもちゃ

ラッパや笛、シャボン玉、吹き戻しなどの吹くおもちゃは、息をコントロールする力や唇の筋肉を鍛えます。

また、おもちゃのマイクやボイスチェンジャーで遊ぶことで、声を出す楽しさや自分の声への興味も育ちます。私の息子はシャボン玉遊びが大好きで、遊びながら息を長く吐く練習にもなりました。

日常生活で気をつけたいポイント

大人の口の動きを見せる

子どもは大人の真似をしながら言葉を覚えていきます。発音が気になるときは、親が大げさに口を動かしながら話すことで、正しい口の動きを学ぶことができます。私も子どもと向き合って、ゆっくりはっきりと発音するように心がけています。

リアルなコミュニケーションを大切に

動画やスマホなどのデジタル機器に頼りすぎず、親子で手遊び歌や歌遊び、会話を楽しむ時間を意識的に作りましょう。手遊び歌やにらめっこは、脳の発達やことばの力を伸ばすだけでなく、顔全体の筋肉を使うので口の発達にも役立ちます。

外遊びや体を動かす遊びも効果的

体を使った遊びは、脳や筋肉の発達に欠かせません。追いかけっこや高い高い、体をくすぐる遊びなど、全身を使って遊ぶことで、自然と口の筋肉も発達します。私の息子も外でたくさん遊ぶようになってから、発語が増えたように感じました。

体験談:わが家の発語サポート実践記

息子の発語が遅いことを心配していた私は、健診で相談したところ「口の筋肉を鍛える遊びや食事を意識してみてください」とアドバイスをもらいました。

最初はうまくいかないことも多かったですが、毎日少しずつ取り組むうちに、息子の発音が少しずつはっきりしてきました。特に、ぶくぶくうがいの練習や、シャボン玉遊び、にらめっこは親子で楽しみながら続けられたので、ストレスなく習慣化できました

また、家族みんなで食事を楽しむ時間を増やし、硬いものやいろいろな食感のものを取り入れたことで、噛む力や舌の動きも強くなったように感じます。「今日はこんな言葉が言えたよ」と報告してくれる息子の成長が、何よりの喜びです。

まとめ

発語が遅いと感じたときは、焦らずに口や舌の動き、日々の生活習慣を見直してみましょう。食事や遊び、うがいの練習など、家庭でできる工夫を取り入れることで、口の筋肉が自然と鍛えられ、発語や発音の力が伸びていきます。

大切なのは、親子で楽しみながら続けること。子どものペースに合わせて、たくさん声をかけ、たくさん笑い合いながら、ことばの力を育んでいきましょう。

(この記事は実体験と最新の専門家の知見をもとに執筆しています。発語や発音に不安がある場合は、健診や専門機関に相談することも検討してください。)

コメント