歯並びの美しさや健康は、見た目だけでなく全身の健康にも大きく関わっています。しかし、知らず知らずのうちに身についてしまう「噛みグセ」や口の癖が、歯並びや噛み合わせを悪くする原因になることも少なくありません。
私自身、子どもの頃から唇を噛む癖があり、大人になってから歯並びのトラブルに悩まされた経験があります。この記事では、体験談を交えながら、歯並びを守るための噛みグセ改善トレーニングや日常生活で気をつけたいポイントについて詳しく解説します。
噛みグセが歯並びに与える影響
どんな癖が歯並びを悪くするのか
歯並びや噛み合わせに悪影響を与える癖には、指しゃぶり、唇や頬を噛む、舌で歯を押す、頬杖、爪を噛む、片側だけで噛む、口呼吸などがあります。私が小学生の頃、下唇を噛む癖がなかなか直らず、前歯が徐々に前へ傾いてしまいました。
歯科医院で「その癖が続くと出っ歯になりやすい」と指摘され、初めて自分の癖が歯並びに影響を与えていることを知りました。
唇や舌の癖がもたらすリスク
唇を噛む癖は、上唇を噛む場合と下唇を噛む場合で歯への影響が異なります。上唇を噛むと上の歯が内側へ、下の歯が外側へ傾き、下唇を噛むと上の歯が外側へ、下の歯が内側へ傾きやすくなります。
その結果、出っ歯や受け口、歯列の凸凹につながることもあります。また、舌で前歯を押す癖があると、前歯が前方に押し出されてしまい、歯並びが乱れる原因になります。
噛みグセが定着するきっかけ
噛みグセは、ストレスや緊張、集中しているときに無意識に出やすいものです。私の場合も、勉強中やテレビを見ているときに下唇を噛んでいることが多く、家族に指摘されて初めて気づきました。
小さな癖でも、毎日続けていると歯や顎に大きな力がかかり、長い目で見て歯並びを乱す要因となります。
歯並びを守るための噛みグセ改善トレーニング
日常でできる意識改革
まずは自分やお子さんの癖を知ることが大切です。家族や友人に「唇や爪を噛んでいないか」「口呼吸になっていないか」などを観察してもらうのも有効です。私も家族からの指摘で癖に気づき、意識的にやめる努力を始めました。
舌と口周りの筋肉を鍛えるトレーニング
歯並びを守るには、舌や口の周りの筋肉を正しく使うことが重要です。私が歯科医院で教わった「ベロ回し体操」は、唇を閉じて舌を上下の歯の外側に沿ってぐるりと回す運動です。
最初は数回でもきつく感じましたが、毎日続けることで口元が引き締まり、噛みグセも減っていきました。ベロ回し体操は、噛み合わせのズレ予防や顔のたるみ改善にも効果的です。
正しい舌の位置を覚える
舌の正しい位置は、上の前歯の裏側の歯茎が少し膨らんだ「スポット」と呼ばれる部分です。普段から舌が下がっていたり、前歯を押していたりすると歯並びが乱れやすくなります。
私も意識して舌をスポットに置くようにしたところ、口呼吸が減り、口元が自然と閉じやすくなりました。
よく噛んで食べる習慣をつける
現代の食生活は柔らかいものが多く、噛む回数が減りがちです。硬い食べ物をしっかり噛んで食べることで、顎の発達を促し、歯並びの乱れを防ぐことができます。
私の子どもも、せんべいやスルメなどをおやつに取り入れることで、噛む力がつき、口呼吸も改善されました。
噛みグセを防ぐ生活習慣の工夫
普段から姿勢を正し、頬杖やうつ伏せ寝を避けることも大切です。片側だけで噛む癖がある場合は、左右バランスよく噛むよう意識しましょう。
また、鼻呼吸を意識することで、口呼吸による歯並びの乱れも予防できます。私も寝る前に鼻呼吸を意識するようになってから、朝の口の乾きが減り、歯ぐきの状態も良くなりました。
体験談:私と家族の噛みグセ改善記録
私自身が下唇を噛む癖で歯並びが悪くなった経験から、子どもには早い段階で噛みグセに注意するようにしました。最初は無意識に唇を噛んでしまうことも多かったのですが、「ベロ回し体操」や「舌の正しい位置を意識する」トレーニングを親子で続けるうちに、徐々に癖が減っていきました。
子どもが学校で「今日は一度も唇を噛まなかったよ」と報告してくれたときは、とても嬉しく感じました。
また、友人の子どもは指しゃぶりがなかなかやめられず、前歯が前に出てきてしまいました。歯科医院で筋機能療法を受け、ガムを使ったトレーニングや舌の体操を続けた結果、指しゃぶりが減り、歯並びも少しずつ整ってきました。
家族で協力しながら癖を改善することの大切さを実感しました。
歯科医院でできるサポートと相談
筋機能療法(MFT)の活用
自分だけで癖を直すのが難しい場合は、歯科医院で筋機能療法(MFT)を受けるのもおすすめです。専門のトレーニングや装置を使い、舌や口周りの筋肉の使い方を正しく指導してもらえます。
私も子どもの歯並びが気になったとき、歯科衛生士さんに相談し、家庭でできるトレーニングを教えてもらいました。
早めの相談が大切
歯並びや噛み合わせの乱れは、早い段階で気づいて対策を取ることが大切です。気になる癖があれば、遠慮せずに歯科医院に相談しましょう。私も「ちょっと気になるな」と思ったタイミングで受診したことで、早めに対策ができ、歯並びの悪化を防ぐことができました。
まとめ
噛みグセや口の癖は、知らず知らずのうちに歯並びや噛み合わせに影響を与えています。自分やお子さんの癖を見直し、日常生活でできるトレーニングや意識改革を続けることで、歯並びを守ることができます。
私自身も体験したように、家族で協力しながら癖を改善していくことが、健康な歯並びへの第一歩です。気になる癖があれば、早めに歯科医院に相談し、専門家のアドバイスを受けながら取り組んでみてください。
(この記事は実体験と最新の歯科情報をもとに執筆しています。歯並びや噛み合わせが気になる場合は、歯科医師にご相談ください。)
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