【専門家体験談多数】舌の動きが発達に関係!子どもの成長と発達の最新研究とは

舌・あご・口腔機能の発達

はじめに

「うちの子、滑舌が悪い気がする」「発音がはっきりしないのは舌のせい?」——子育て中にこんな悩みを持つ方は少なくありません。

離乳食は舌の動きに大きく関係しています。どんな形状の離乳食をごっくんと飲み込めるかで舌の動きが変わってきます。

我が家の長男も10倍がゆからお粥にステップアップして離乳食を進めた時には、舌を前に出しておかゆをごっくんと飲み込めませんでした。食べるものの形状が変わると、こんなに飲み込みづらくなるんだなあとびっくりしたのを覚えています。その後、何回か粘り強く離乳食を続けていくとお粥もごっくんと飲めるようになりました。

実は、舌の動きは発達段階によって大きく変化し、日常のちょっとしたトレーニングで驚くほど成長します。

本記事では、実際の体験談を交えながら、舌の発達段階と家庭でできるトレーニング法を徹底解説します。

舌の発達段階を知ろう

離乳期から幼児期までの舌の動きの変化

離乳初期(生後6か月頃)

次男のミルクを長男があげたいということがありました。そのとき赤ちゃんの次男はベロを出して哺乳瓶の先をべろでつぶしてごくごく飲んでいるのが見えて長男も楽しくミルクをあげてくれました。生まれてすぐの赤ちゃんのベロの動きは上下に動かし、ベロで乳首を上あごでつぶしてミルクや母乳を出す動きをします。

この舌の間に乳首を挟みながら上下の動きを「乳児嚥下」といいます。

離乳中期(生後8か月頃〜)

成長が進んでくると、プリンや豆腐のような硬さを歯ぐきでつぶして、舌を奥に動かして食べたものをのどに送り込む前後の動きができるようになります。

次男は少しだしの味を効かせたお豆腐が大好きでした。少し砕いてだし汁と一緒にスプーンで豆腐をあげました。すると豆腐だけペッと出してしまいました。保健師さんに相談したところ、液体のだしと豆腐の形状の2種類の状態は今は飲めない時期なんです。と指導してくれました。まんべんなく同じ形状のものをごっくんと飲み込めるとのことでした。

舌の動きの発達・成長によって離乳食の硬さが決まってくるのだと経験しました。

離乳後期(生後10か月頃〜)

さらに成長が進み離乳食が後期になっていくと舌は上下・前後だけだはなく左右の動きもできるようになってきます。

長男が保育園に通っているときに、担任の先生に「もうすぐ1歳になり、離乳食もジュ雲長に進んでいます。食べ物を左右にベロで移動させてもぐもぐできているので、離乳食完了期に入っていけます」と言われました。左右の頬っぺたがもぐもぐ動いていると、ベロが左右に動いてよく噛めているという判断になるそうです。普段なにげなくあげていた離乳食もきちんと口元を見て、判断してくれていたのだなあと、保育園の先生方には改めて感謝の思いがありました。

離乳完了期(1歳半〜3歳)

いよいよ色々な食材が食べれるようなり、ベロや頬、唇も様々な動きをする中で噛み砕き、嚥下するという口の機能が発達していきます。

長男も食べるのが大好きで、柔らかい食材から少し噛み応えのある食材もどれもよく食べてくれました。同じ食材でも切り方や味付けで口から出してしまうものもあり、好き嫌いではなく噛み切れないものもあるんだなと、離乳食を作る中で感じていました。

舌の発達と発音・コミュニケーション

舌の動きが未熟だと、「サ行」「タ行」など特定の音が出しづらくなり、発音障害につながることもあります。

次男は少し聞き取りづらい言葉が多く、それが赤ちゃんらしくてかわいいなと思い、特に気にしていませんでした。2歳健診で、発音に問題あり・舌の動きの機能に問題ありとの結果でした。保健師から正しく発音していないときは、間違えてることや否定をせずに正しい発音を聞かせてあげてください。と指導を受けました。

同じ絵本を何度も読み聞かせ、はっきりゆっくり聞かせてあげました。3か月もすると、ききとりずらい発音もはっきり言えるようになりました。正しい発音をインプットしてあげることも大切なんだと感じた時でした。

舌の動きが極端に少ない、または過剰な場合は、発達障害や口腔機能の発達遅延と関連することもあるため、注意深く観察しましょう。

【体験談】我が家の「舌の発達」リアルストーリー

体験談1:離乳食の時期に気づいた「舌の動きの個性」

「長男は離乳食を始めた頃、なかなか食べ物を飲み込めず、舌で押し出してばかり。保健師さんに相談したところ、“舌の動きがまだ未熟で、これから発達していくので焦らなくて大丈夫”とアドバイスされました。スプーンのあげ方、食材の柔らかさを工夫して辛抱強く続け2週間ほどでスムーズに飲み込めるようになりました。」

体験談2:発音の悩みと家庭でのトレーニング

「小学校に入る頃、娘の“サ行”の発音が気になりました。言語聴覚士の先生に相談し、舌の上下運動や左右運動のトレーニングを毎日10分ずつ続けたところ、半年後にははっきり発音できるように。娘自身も“話すのが楽しくなった!”と自信を持てるようになりました。」

体験談3:滑舌トレーニングで親子の絆が深まった

「息子は幼稚園で“カ行”が苦手。家で一緒に鏡を見ながら舌を出したり、歌やリズム遊びで発音練習をしたりしました。お風呂で楽しく歌ったり、毎日続けているうちに“今日はうまくできた!”と自分から報告してくれるように。親子で楽しみながら練習できたのが良かったです。」

舌の動きが発達しないときのサインと注意点

  • 発達の遅れや口の筋力不足、聴覚の問題、歯並びや口腔構造の問題、心理的な要因などが滑舌の悪さにつながることがあります。

  • 特定の音が出しづらい、舌を極端に出す・動かさないなどの傾向が見られたら、専門家に相談することも検討しましょう。

家庭でできる!舌のトレーニング方法

基本の舌トレーニング

1. 舌の上下運動

  • 舌を上の歯の裏(スポットと呼ばれます)に当てて、その後下の歯の裏に当てる動作を繰り返す。

2. 舌の左右運動

  • 舌を口の右側に持っていき、右の頬を舌で強く押した後、左側に移動して左の頬を同じように強く触押してみる。

3. 舌の回転運動(ベロ回し体操)

  • 唇を閉じて、上下の歯の外側に沿って舌をぐるりと大きく回す。時計回り・反時計回りにそれぞれ5〜20回ずつ。

  • 1日3回、毎食前に行うのが効果的。

4. 舌出し・舌押し運動

  • 舌をできるだけ前に出して5秒キープ、次に舌で上顎や頬を押す運動もおすすめ。

発音・滑舌向上のための遊び

鏡を使った発音練習

  • 子どもが自分の口の動きを確認しながら発音できるので、正しい口の形を覚えやすい。

音節ごとの反復練習

  • 「サ」「カ」「ナ」など難しい音を繰り返し発音し、特定の音に慣れさせる。

歌やリズム遊び

  • リズムに合わせて言葉を発音し、楽しく口の動きを訓練。

リップロール

  • 口を閉じて息を吐き、唇を震わせて「ブッブー」と音を出す。唇や頬の筋肉も鍛えられる。

【体験談】トレーニングの効果を実感した瞬間

体験談4:ベロ回し体操で顔のたるみ&滑舌改善

「40代になってから顔のたるみと滑舌の悪さが気になり、ベロ回し体操を始めました。最初は5回でもきつかったですが、2週間続けると舌の力がついて、滑舌も明らかに改善。鏡を見るのが楽しくなりました。今では家族みんなで毎食後にやっています。」お母さん世代にも人気のトレーニングです!

体験談5:いびき対策で始めた舌トレーニング

「夫のいびきがひどく、調べてみたら舌の筋力低下が原因の一つと知りました。舌を上顎に押し付けるトレーニングを2ヶ月続けたところ、いびきがかなり軽減。本人も“朝の目覚めが良くなった”と喜んでいます。」

舌トレーニングの科学的根拠

  • 舌トレーニングは、筋力や柔軟性を向上させ、発音・嚥下・咀嚼・呼吸・顔のたるみ改善など多方面に効果が認められています。

  • 8週間の舌圧抵抗トレーニングで、舌の前側・奥側ともに筋力が明らかに増加したという研究もあります。

  • ベロ回し体操は、舌圧や口唇閉鎖力の向上、唾液分泌の促進、鼻呼吸への改善、いびきや睡眠時無呼吸症候群の症状軽減など、健康・美容両面で効果が期待できます。

トレーニングを続けるコツと注意点

継続のコツ

  • 毎日少しずつ、無理のない範囲で続けることが大切です。

  • もうすでに習慣化しているものとセットで行うと、習慣化しやすいですね。
  • 楽しい雰囲気で、親子一緒に取り組むとモチベーションが上がります。

  • できた時はしっかり褒めてあげて、自信を持たせましょう。

注意点

  • 無理に力を入れすぎたり、痛みを感じる場合は中止しましょう。

  • 発達や発音に強い不安がある場合は、言語聴覚士や小児歯科医など専門家に相談してください。

【まとめ】舌の動きは成長のバロメーター!家庭でできるサポートを

舌の動きは、子どもの発達やコミュニケーション、健康に大きく関わっています。家庭でできる簡単なトレーニングや遊びを取り入れることで、滑舌や発音、さらには顔のたるみや健康面にも良い変化が現れます。

実際に多くの家庭で「できなかったことができるようになった」「自信を持てるようになった」という声が聞かれています。日々の成長を見守りながら、温かくサポートしていきましょう。

あなたの家庭でも、今日から舌トレーニングを始めてみませんか?

よくある質問(Q&A)

Q. どのくらいで効果が出ますか?
A. 個人差はありますが、2週間〜1ヶ月ほどで「発音がはっきりした」「食べこぼしが減った」などの変化を感じる方が多いです。

Q. 何歳から始めても大丈夫?
A. 離乳後期から大人まで、年齢を問わず効果があります。お子さんの発達段階に合わせて、無理なく始めましょう。

Q. トレーニングが難しい場合は?
A. 楽しい遊びや歌、鏡を使った練習など、子どもが飽きずに続けられる工夫をしましょう。できない時は焦らず、できた時にしっかり褒めてあげてください。

参考・監修

  • 日本歯科大学名誉教授 小出馨先生

  • 発達支援スクール コペルプラス 有元真紀代表講師

  • 長野県保育連盟 永井先生

この記事が、子どもの成長を見守るご家庭の一助となれば幸いです。

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